2001/12/26
超漢字から直接デバイス仮身として参照することができるデータを含むCD-ROM形式を便宜的に超漢字形式CD-ROMと呼んでいます。
超漢字形式CD-ROMは、CD-ROM論理フォーマット(ISO 9660)で定義されているボリューム区画として、超漢字のハードディスク区画イメージをそのまま登録することにより実現しています。このハードディスク区画イメージは、超漢字以外のシステムからは1つのファイルとして見えることになります。
下記のボリューム区画記述子により、超漢字のハードディスク区画イメージの定義を行います。1枚のCD-ROM内には1つだけ定義できます。
sysid[] が "BTRON SPECIFIED FILE SYSTEM\0\0\0\0\0" のとき、超漢字のハードディスク区画イメージと判断され、デバイス仮身として見えるようになります。
volid[] が、"BOOTABLE VOLUME" のとき、ブート可能と判断され、それ以外のときはブート不可と判断されます。ただし、現状ではブート可能なハードディスク区画イメージには対応していません。
/*
ボリューム区画記述子
*/
typedef struct {
UB type; // 00:ボリューム記述子タイプ = CD_VPD
UB stdid[5]; // 01:国際標準識別子 = "CD001"
UB version; // 06:ボリューム記述子バージョン = 1
UB unused1; // 07:未使用 = 0
UB sysid[32]; // 08:システム ID
UB volid[32]; // 28:ボリューム区画識別子
UW volloc[2]; // 48:ボリューム区画開始ブロック番号
UW volsz[2]; // 50:ボリューム区画ブロック数
UB sysuse[2048-88];// 58:未使用 = 0
} cdVPD;
#define cdVPD_sysid "BTRON SPECIFIED FILE SYSTEM\0\0\0\0\0"
#define cdVPD_volid "BOOTABLE VOLUME"
※ 開発環境に含まれる下記のヘッダファイルに実際の定義があります。
include/kernel/cdrom_b.h
なお、超漢字では、1枚のCD-ROMは、内部的に以下の3つの区画を持つディスクデバイスとして取り扱われます。
| 区画1 | CD-ROM 全体 |
| 区画2 | ブートFDイメージ (存在する場合のみ) |
| 区画3 | 超漢字ハードディスク区画イメージ (存在する場合のみ) |
超漢字形式CD-ROMは以下の手順で作成します。
(例) [/SYS/WORK] % disksav hda2 /SYS/WORK/hda2.img デバイス名"hda2"の区画を、超漢字上のファイル /SYS/WORK/hda2.img として保存します。
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