この章の目次にもどる
前頁:2.4 テキスト入力ポートにもどる
次頁:2.6 パネルにすすむ

2.5 データボックス

既存のアプリケーションでは、データボックスの参照は、 データボックスのシステムコールを独自に呼び出すことはせずに、 本節で述べるライブラリを通して参照している。

本ライブラリはデータマネージャが認識する、 データの数を減らすために用意されたものである。 1Bではデータマネージャが管理するデータ数の制限があったこと、 ならびに 1 データあたりの管理情報が大きかったために、 このようなライブラリが構築された。

新規アプリケーションの開発では、 とくに以下のライブラリを無理して使用する必要はない。

opendbox
 
データボックスのオープン

【形式】

W   opendbox(LINK *lnk, W dtyp, W dnum)

【パラメータ】

LINK    *lnk    データボックスへのリンク
W       dtyp    扱うデータのデータタイプ
W       dnum    扱うデータのデータ番号

【リターン値】

= 0    正常終了(データボックスファイルID)
< 0    エラー(エラーコード)

【解説】

以下の処理を行なう。

opendatabox
 
データボックスのオープン(2)

【形式】

W   opendatabox(LINK *lnk, W dtyp, W dnum, W eflg)

【パラメータ】

LINK    *lnk    データボックスへのリンク
W       dtyp    扱うデータのデータタイプ
W       dnum    扱うデータのデータ番号
W       eflg    エラーパネル表示フラグ
          =0    エラーパネルを表示しない
          =1    エラーパネルを表示する

【リターン値】

=0    正常終了(データボックスファイルID)
<0    エラー(エラーコード)

【解説】

エラーパネル表示フラグの指定によりエラーパネルの表示を制御できることを除き、 opendbox()と同様。

closedbox
 
データボックスのクローズ

【形式】

VOID    closedbox(void)

【パラメータ】

なし

【リターン値】

なし

【解説】

全てのデータボックスをクローズする。

具体的には dcls_dat(NULL) を実行する。

getdbox
 
データ検索

【形式】

B*  getdbox(W dnum)

【パラメータ】

W   dnum    検索対象のデータ番号

【リターン値】

≠NULL      データへのポインタ
=NULL      データが見つからない

【解説】

dnum で指定したデータ番号のデータをデータボックスから検索し、 そのポインタを関数値として戻す。

ptrdbox
 
データオフセットのポインタ変換


【形式】

B*  ptrdbox(W offset)

【パラメータ】

W   offset  オフセット

【リターン値】

≠NULL      データへのポインタ
=NULL      データが見つからない

【解説】

データボックス内の offset をデータポインタに変換し、 関数値として戻す。

setdbox
 
メモリ内データボックス処理


【形式】

W   setdbox(B *ptr)

【パラメータ】

B   *ptr    データへのポインタ

【リターン値】

不定

【解説】

オンメモリのデータボックスデータを内部でデータボックスとして扱うためのポインタとしてセットする。


この章の目次にもどる
前頁:2.4 テキスト入力ポートにもどる
次頁:2.6 パネルにすすむ